2025年改訂版 心臓移植に関するガイドライン(日本循環器学会 _ 日本心不全学会 _ 日本小児循環器学会合同ガイドライン)

heading — 装着前の薬物治療

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3

チャンク数

1,147

合計文字数

1

セクション種別

p.35–35

ページ範囲

heading 章 成人心臓移植の適応と術前管理

装着前の薬物治療

#98概要457 文字p.35表示中

待機中に薬物療法を適正化する意義は,安全に心臓移植まで到達することであるが,ときにリバースリモデリングにより喫緊の心臓移植を回避しうるまで心機能が改善することもある.原則としてレシピエント登録には,ガイドラインを遵守した薬物治療(GDMT)が必須である.レシピエントの多くは左室駆出率(LVEF)の低下した心不全であり,ACE阻害薬・アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)/ARNI,β遮断薬,MRA,SGLT2阻害薬を導入のうえ,忍容性の許す限り目標用量まで増量し,イバブラジンやベルイシグアトを適宜併用する.うっ血には利尿薬を併用し,経口強心薬が併用されることもある.これらの治療は,忍容性の ...

#99概要クラスIIasub:1416 文字p.35

静注強心薬にはドブタミン,ドパミン,ノルアドレナリン,ホスホジエステラーゼ(PDE)3阻害薬(ミルリノン,オルプリノン)などがあるが,ドブタミンまたはPDE3阻害薬を単独使用または併用することが多い.実際,2022年AHA/ACC/HFSA心不全診療ガイドラインでも,GDMT抵抗性の重症心不全患者において,VADまたは心臓移植までの橋渡し治療として,静注強心薬の持続点滴を行うことが推奨されている(推奨クラスIIa,エビデンスレベルB-NR).およそ,ドブタミン3μg/kg/分程度,PDE3阻害薬0.2μg/kg/分程度が安定的に管理可能な上限と考えられており,それ以上の増量が必要な場合には,そ ...

#100概要sub:2274 文字p.35

VAD装着術前の肺高血圧症に対するPDE5阻害薬,エンドセリン受容体拮抗薬などの肺血管拡張薬により術後の右心不全を回避しうるという明確なエビデンスは確立していない.不整脈や心拍数・調律管理も血行動態の安定化に重要である.重症心不全患者における心室不整脈の治療においてはICDが第一選択であるが,心房細動や心房頻拍では,抗不整脈薬の調整や電気的除細動,カテーテルアブレーションなどを考慮し,積極的にリズムコントロールを図る.難治性不整脈は,待機中とりわけVAD装着後の右心不全リスクとなるため,可能な限り事前に是正しておくことが望ましい.4.2VAD